【小説】岩男X/My fair_Angel!LV.00『目覚め』


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>>【小説】岩男X/My fair_Angel!LV.00『まだ、目覚めない』
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 身体が妙に軽い。
 夢でも見てるのかな、と思った。
「……」
 辺りを見回す。
 暗闇に差し込む、一筋の光。その先は、眩し過ぎて見えない。
 知らない場所。落ち着かない。
 でも、夢じゃない。空気が冷たい。
 ボクは、ここにいる。
『すまない……』
 誰の声か判らない。
 けれど、懐かしい声。
『お前の安全性を確認できるまで、お前を眠らせなければ……』
 ……ボクノコト?
 ……安全性? ナニ?
『エックス』
 光のような輪郭が現れて、呟く。
 優しそうなおじいさん。
 でも、悲しそうなおじいさん。
 ……ボクノ名前?
 問いかけに、彼は答えない。
 彼は、続ける。
『でも、お前を必要としてくれる人がいるのなら……』
 不意に、判った。
 この人はボクの……
「イヤっ! イヤだっ、お父サン! 眠りたくない!!」
 ……ボクヲ必要トシテ。
「いい子にしてるよ!」
 ……ボクヲ独リニシナイデ。
「なんでも言うことを聞くよ?! だから、だから……」
 ……ボクヲ捨テナイデ!
『おやすみ、エックス。最後の息子よ……』
「うああぁぁぁぁぁっ!!」
 薄くなっていく輪郭。
 ああ、そうか。
 これは……過去のデータ。
「……」
 ボクの足元。
 お父サンに入れられたカプセル。
 機能は正常。オールグリーン。
 安全性も確認された。
 ボクは一人。
 ボクは、誰にも必要とされていない。
「けれど、ボクは存在している……」
 ボクの存在理由はドコ?
『……』
 また、声。
『……』
「……ああ」
 呼んでくれている。
 直感で、そう思った。
「……誰が呼んでくれているか判らないけど……」
 ボクは、存在できる。
 誰かが必要としてくれるなら。
 ボクは歩き出した。
 ……きっと、未来へ。

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To be continued…


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