まこらむ第13回『キミに問いたい』

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まこらむ第13回『キミに問いたい』

キミに問いたい。

なにが楽しい?

キミはしばらく口を噤んだ。
一呼吸、目を閉じて大きく吸って吐いて。
そして、こちらの目を見た。

物を作るのが、楽しい。

どんなものを作りたい?

自分が素敵と思うもの。
それを表現できるもの。

どんなものを素敵と思う?

色々。

色々じゃ判らないよ。

ウサギが好き。ネコが好き。どんぐりが好き。お花が好き。イチゴとかのベリー系が好き。お菓子が好き。パンが好き。コーヒーが好き。紅茶が好き。キラキラした物が好き。透明なものや半透明のものが好き。ぬいぐるみが好き。時計が好き。鍵が好き。本が好き。
他にも、いっぱい……いっぱい大好きなものがあるけど。

それらを表現するには、なにを作ればいいと思う?

自分が出来るのは、イラストと文章。
造花とグルーガン使うのも好き。
ビーズも少しだけ興味ある。

色々やってみた結果かな。
待つ時間があるものとか、キミは待てなくて無理だったもんね。
じゃあ、作ったものはどうするの?

頒布してる。

頒布する理由は?

自分の好きなものを共有したいから。

好きなものを共有するのは楽しいよね。
ちなみに、作ったもので、評判よかったものは?

アクセサリーとか、実用性のあるものは評判よかったな。
自分が書いた物語の本も、結構評判いいみたいだよ。

『評判いい』ってことは、反応を見たことがあるんだ。

うん。

反応を見て、どうだった?

とっても嬉しかった。
好きなものを共有できた気がするし、なにより、認められた気がする。

反応を見て、嬉しかった、か。
だったらキミには、直接手渡しして反応を見れる、イベントが合ってると思うんだけど。
何故キミは闇雲に、扱ってくれそうなお店を探すの?

え……。
だって。

ヒトには、合っているものと合わないものがある。
キミは、その人となりも大事な『商品』だと思う。
キミと話して、頒布しているものを吟味して、ヒトは納得してその頒布物を購入する。
お店にはキミを四六時中置くわけにいかない。
ということは、完成した『キミの商品』を、お店には置けないんだ。

そんな、そんなことない。

信じるか、信じないか。それは自由。
ただ、私はここに記しておきたい。

キミの商品――世界――を、完成させられるのは、キミだけだ。
ならば、キミには責任があるのに。なぜ、中途半端なものを共有しようとするの?

イベントだけでいいじゃない。

キミの管理するサイトが、オンライン上で自由に振舞える、キミの箱庭であるように。
現実では、特別なその日その場所の、机半分のスペースがキミの箱庭だ。

一回一回進化していくスペースレイアウトも、変化する品揃えも。そこでは、売っているキミでさえも他人への共有物だ。

それでいい。

永遠に完成しない、『完成したキミの世界』が現実に現れるのを待っているよ。

――眞琴。