【小説】オリジナル/こみらび/賢い黒猫とありゅふりぇっど


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 ありゅふりぇっどには、秘密の遊び場があります。
 キノモリさんが借りている『ひまわり荘』から電車で一駅、丘の上にあるお寺です。
「はなしゃん、こんにちはなのだよ」
 今日もそこに出掛けたありゅふりぇっどは、お寺に併設しているお菓子屋さんの店長さんに挨拶をしました。
「こんにちは、ありゅふりぇちゃん。今日も元気そうで何よりだわ」
 店長・ハナさんは、顔をくしゃっと崩して笑います。
「今日もお手伝いしに来てくれたの?」
 ハナさんが目を細めると、ありゅふりぇっどは自分の胸をぽんと叩きました。
「きょうは おちばを ひろうのだよ」
「あら、ちょうどやろうとしてたの。じゃあ、お願いしちゃおうかな」
 ハナさんはそう言いますと、こみらびサイズのホウキとチリトリをありゅふりぇっどに渡します。ありゅふりぇっどはびしっと妙なポーズを決めてから、お掃除を始めました。
 ふんふんと何かの鼻歌を歌いながらお掃除をするありゅふりぇっどと、近くで手伝うハナさん。その姿を見て、遠くから誰かが手を振りました。
「ありゅふりぇっどくーん! ハナさーん!」
「にゃわわーん!(ありゅふりぇっどさーん! はなさーん!)」
 その人影は黒い子猫を携えて、ありゅふりぇっどとハナさんの所に駆け寄ります。
「ななしゃん、のーらしゃん。きょうは いつもより はやいのだよ」
 那奈と呼ばれた女の子は、えへへへへと笑います。
「ハナさんから、今日は落ち葉集めるって聞いたから、これ焼いてもらおうと思って……」
 那奈さんが取り出したのは、美味しそうなサツマイモです。
「なうなー(やきいもにするのです)」
 子猫のノーラが肉球をぺろっと舐めました。
「あら素敵! 落ち葉大体集め終わったし、アルミホイル持ってくるわね」
 そう言って、ハナさんがお店の奥に入っていきます。
「やきいもとは また ふうりゅうなのだよ……」
「いいでしょいいでしょ。ノーラも食べたいって言ってるし」
「うなー(いいですねえ、ふうりゅうですねえ)」
 一人と二匹がワクワクしていますと、ハナさんがアルミホイルを持ってきて、サツマイモを包みました。
 それを集めた落ち葉の中に入れ、マッチで火をつけます。
「ハナさん、ミーナちゃん元気ですか?」
 那奈さんが訪ねているのは、ハナさんの家の飼い猫のことです。
「うん、元気! 相変わらず『ぷち』ばかり食べてるわよ」
 『ぷち』はおいしい猫缶らしいです。ありゅふりぇっどはこみろんらびっとで、人間と同じものを食べますので食べたことはありませんが、ノーラ曰く『このよのものとはおもえないほどおいしい』らしいのです。
 ありゅふりぇっどには好きな食べ物がありますが、今まで食べたものは全部美味しかったので、甲乙つけがたいと思っています。
 とくに、ますたーしゃんの てりょうりは ほんとうに おいしいのだ。まいにちまいにち、なにがでてくるのか たのしみすぎて よだれが とまらないのだよ……。
 ありゅふりぇっどが、二人の雑談をよそに、まだ見ぬキノモリさんの手料理に思いを馳せていると、いい匂いがしてきました。ハナさんが木の棒で燃えカスになった落ち葉を払い、焼き芋を発掘します。
 二人と二匹は、お菓子屋さんの椅子に座り、ホクホクの焼き芋を頬張りました。
「おいしいのだよ」
「おいしいねー」
「那奈ちゃんにおイモ持ってきてもらってよかったー!」
「なううん!(さいこうですねえ)」
 異世界気分を味わえる、ありゅふりぇっどの小旅行。
 ぽくだけの ないしょの かいごうなのだ。
 ありゅふりぇっどはそんなことを考えながら、焼き芋を頬張るのでした。


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