【小説】オリジナル/こみらび/ふらんそわだぽん!


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 カコカコン。
 ある日の午後、キノモリさんのスマホに、PINEのメッセージが入りました。
 差出人はpaluna。ぱるなちゃんです。
 アプリを開いてみますと、ポスターの写真。ポスターにはこう書いてありました。
『移動遊園地「ポリショイ」、ついに越石に参上!』
 へえ、移動遊園地。
 キノモリさんの好奇心がくすぐられます。移動遊園地なんて、国内ではなかなか見られません。さらに、画像をよくよく見てみますと、移動動物園とサーカスまでついてくるようです。
 これ、行きたいな。
 そう思っていたところに、
 カコカコン。
 またスマホが鳴りました。
 ぱるなちゃんのメッセージはこう続けます。
『ぱると行く約束してるんだけど、もしよかったらキノモリさんたちも行かない?』
 キノモリさんはすぐに返事を打ち込みました。

 ********

 超石にはとてつもなく大きな公園があります。プールやテニスコート、野球場まで備えられている公園です。
 はなまる商店街の広場と同じくらい頻繁に催し物が開かれるこの公園。
 今回、移動遊園地はそこに来ていました。
 ぱるなちゃん、ぱるちゃんと合流したキノモリさんとこみらびたちは、園内見取り図を貰うと、どこから攻めて行こうかの作戦会議を始めます。
「やっぱさあ、トランポリンっしょ?」
 運動神経バツグンのぱるちゃんが、体をウズウズさせながら言います。
「えー! メリーゴーラウンド乗りたぁい!」
 乙女のぱるなちゃんは、国内ではなかなか見ない、木製のメリーゴーラウンドに乗りたいようです。
「おりぇ、おうましゃん みたいじぇ」
 キノモリさんの頭の上でありゅとは目をキラキラさせます。多分、見たいんじゃなくて、乗りたいのでしょうが、それは諦めてもらうとして。
「すいーつ たべてからに したいでしゅー」
 屋台の出店を知ってから、気が気でないのはぴのです。ぱるなちゃんの手の上で夢見心地になっています。
「ここは えすえるで てをうつのだよ」
 ぱるちゃんの手の上に座っているありゅふりぇっどは、ほむんと頷きます。SLに乗りたいのではなく、分解したいに決まっているので、全員で止めなければならないのは目に見えています。
 意見がバラバラで、収拾がつかなくなってきました。
 らちが明かない!
 そう考えたのは全員だったらしく、みんなは、まだ意見を出してないキノモリさんを見ます。
「キノモリさん! キノモリさんは最初にどこ行きたいっ?」
 みんなの視線が痛いです。
 キノモリさんはパンフレットで顔を隠すようにして、えっと、と小さな声を出しました。
「サーカス、公演がもうすぐだし、観に行かない?」
 確かに、サーカスは開演時間が決まっています。もうすぐ公演ということは、そちらを観に行ってからのほうが、時間が有意義に使えそうです。
 全員納得し、サーカスのテントに向かいます。中にはかなりお客さんがいるようですが、まだチケットの販売をしているようです。
 しかし、こみらびは入れるのでしょうか。
 三人と三匹は、窓口に近づきました。
「おきゃくさんぽん?」
 赤いメガネをくいっと上げたその影。
「こみろんらびっとだ」
 キノモリさんが思わず口にしました。
 ぷっくりした耳といい、五〇〇mlペットボトルくらいの大きさの身体といい、どう見てもこみろんらびっとです。
「こみらびの受付かあ! いいねー!」
「可愛いなーっ! ネタになるねっ!」
 このこみらびは、身体が山吹色で、手足の先がオレンジ色、縦長の目はメガネと同じ赤でした。
 本当にこみろんらびっとっていろんな子がいるんだなあ。キノモリさんは思います。
「ぽん。いかにも、ふらんそわは こみらびだぽん」
 フランソワっていうんだ。まともな名前だ。
「フランソワちゃんっていうんですね」
 キノモリさんが言いますと、このこみらびはぽんぽん、と手を振りました。
「ふらんそわだぽん。ふらんそわって なまえでは ないぽん」
 どこが違うというのだろう。キノモリさんが苦笑します。
「で、ふらんそわちゃん。サーカスを観たいんですが、こみらびでも観れますか?」
「こみらびりょうきんが あるぽん。よういするぽん。おとなさんにん、こみらびさんにんでいいぽんね?」
 キノモリさんたちがお金を払いますと、ふらんそわはチケットにスタンプを捺しました。使用済み、ということなのでしょう。
「たのしんでくるぽん」
 中に入ると、開演のベルが鳴り始めたところでした。後ろを振り向くと、ふらんそわが、『次の開演までお待ち下さい』の看板を入口に立てて、こちらに来るのが見えます。
 サーカスなんて、観るの久しぶり。
 キノモリさんはワクワクしながら席につきました。

 ********

「はー! 面白かったな! ね、ぱるな!」
「あたし、サーカス初めてだったんだー!」
「ぞうしゃん おおきかったでしゅねー」
「くるっとやって ぱーだっただじぇ!」
「くうちゅうぶらんこ のりたいのだよ」
 公演が終わって、テントから出る準備をしながら、みんなが口々に言います。
 そこに、ふらんそわを肩に載せたピエロの格好の人がやってきました。
「楽しんで頂けましたか?」
「あっ、はい。大変面白かったです」
「ひをふく ひとが おもしろかったのだよ」
「つなわたり、すごかったでしゅ!」
「くるっとやって ぱーだったじぇ!」
 ピエロの格好の人は、ふらんそわに、ね?と言って首を傾げてみせました。
「わたし実は、この街に弟がおりましてね。それで、今回の来訪となったのですが」
 ピエロさんはふむう、と大げさに肩をすくめます。
「まさか、ふらんそわのお友達がこんなにいるなんて。これだったら、ふらんそわの探しているお友達もすぐに見つかるかもしれません」
 ピエロさんがふらんそわを床に降ろします。
「ふらんそわが、この街に居たいと言ってましてね。どなたか、この子をお願いできないでしょうか?」
「おねがいするぽん!」
 そうは言われても、ぱるなちゃんのお家はお肉屋さんで、ぱるちゃんのお家はお酒屋さん。この子を連れ帰ることはできません。キノモリさんも、これ以上は同居うさぎを増やせないでしょう。
 みんながどうしようか悩んでいると、そこに通りかかったのは、
「兄さん?」
 はなまる商店街のおまわりさんでした。
「あれ、透じゃないですか」
 ピエロさんは大げさなジェスチャーで驚いてみせます。
「さっきちょっと聞こえてたんだけど、兄さん駄目だろ、この子置いていったら」
「この子がここに残りたいらしいのです」
 兄弟はしばらく見つめ合ったあと、
「……僕のところ、来る?」
 おまわりさんがふらんそわを抱きかかえて訊きました。
「ぽん。おせわになりたいぽん」
「うん、お世話します」
「おねがいしますぽん」
 いろいろ準備しなきゃな。
 彼はうむ、と頷くと、キノモリさんにぺこっと頭を下げました。
「こみろんらびっとと暮らすための手続きとかありましたら教えてください」
 キノモリさんは急展開にしばらくついていけませんでしたが、事情を飲み込んで笑います。
「はい、喜んで」
 こみらびマスター見習い、またもや誕生です。


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