【小説】オリジナル/こみらび/ぽくとみんなのひみつだこ!


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 ある日のこと。
 川の土手で、ぴっしゅがヒトリ(一匹と言ってもいいのかもしれませんが)、ゴロゴロと過ごしていました。
 ぴっしゅの傍らには、真っ白なスケッチブックと数本の色鉛筆。どうやら、なにかを描こうとして持ってきているようです。
「きょうも へいわだこ……」
 空を見上げながら、ぴっしゅが呟きます。
 目の前には、青い空。何個か浮かぶ雲がなんとも気持ち良さげです。
「わたあめ みたいだこ」
 食いしん坊のこみろんらびっとですから、考えるのはやはり食べ物のこと。
 白くてふわふわな雲が、ぴっしゅにはわたあめに見えたのでしょう。じゅるり、と出てきたよだれを拭います。
「おもいついたこ!」
 おもむろに起き上がったぴっしゅは、スケッチブックと色鉛筆で何やら絵を描き始めます。

 かきかき。
 かきかきかき。
 かきかきかきかき。

 出来上がったのはなんとも言えない物体のイラスト。
 幼児の描くような絵、といえば聞こえはいいですが、絵心がないどころか、絵であるかどうかも怪しいレベルです。
 いえ、もしかしたら、とてつもなく前衛的なアート作品なのかもしれません。
「わたあめだこ!」
 なんということでしょう。
 到底、わたあめには見えませんが、そういうことらしいです。そういうことにしておきましょう。
「かみがみの ちからで じったいか させるこ!」
 ぴっしゅはそう言って、スケッチブック……もとい、神紙に向かって変な踊りを始めました。
 ぴっしゅの踊りが終わると、神紙が煙に包まれます。
 煙はしばらく留まって晴れ、そこにあったものは真っ白な神紙と……。
「あわ!」
「あわわ!」
「あわ!」
 しゃんぷーここあーずでした。
「こー! なんで おまえたち なんだこー!」
 ぴっしゅがない肩を落としました。
「ぽくは わたあめを よびだしたんだこ! なっとく いかないこ!」
 ぴっしゅがブーブーと文句を言いますと、この泡の精霊たちは不満げにブーイングします。
 しかし、ぴっしゅはハッとしてあわーずに訊きました。
「……もしかして……おまえたちって あまいこ?」
 あわたちはこれは大変とばかり、否定しますが、ぴっしゅは知らん顔。
 というか、本気そうです。若干目が怖いです。
「ちょっとだけ、ちょっとだけだこ!」
 ぴっしゅがあわーずを追いかけ回します。
「あわー!」
「あわわわわわ!」
「あわわー!」
 四匹がそうやって追いかけっこをしているところに、
「あ、いたいた! ぴっしゅちゃーん!」
 キノモリさんが来ました。
 ぴっしゅはしゃんぷーここあーずの一匹を抱きかかえてペロペロなめながら、こ?と返事をします。
「クタさんが探してましたよー。いきなりいなくなっちゃったって」
 きっと、クタさんはクタさんなりに心配してくれたのでしょう。キノモリさんの表情はそれを物語っていました。
 ぴっしゅはあわを離し、反省します。
「もう日も暮れます。帰りましょう」
 キノモリさんはぴっしゅとしゃんぷーここあーずに手を差し伸べました。
 四匹がその手に乗ると、キノモリさんは持っていたポーチに彼らを入れてあげます。あったかもふもふ、いい気分です。
「くた、おこってるこ?」
 キノモリさんのポーチにゆらゆら揺られて、ぴっしゅが訊きます。
「いえ。心配してました。だから、今日はぴっしゅちゃんの為に、夕飯を豪華にするそうです」
 ぴっしゅを載せたポーチはゆらゆら揺れます。
「くたは ゆうはんの こんだて なんていってるこ?」
 ゆらゆら、ゆらゆら。
「鍋ですって。いいですよね。ウチもやろうかな、鍋」
 たこを いれてもらうこ。
 ぴっしゅはそんなことを考えます。
「ところで、なにしてたんですかー?」
 キノモリさんの問いに、ぴっしゅは「こここここ」と笑います。
「ぽくと みんなの ひみつだこ!」
「ふふっ。ヒミツなんですね。わかりました」
 そう、これはヒミツです。
 ぴっしゅと、わたしたちとの、ヒミツですよ。


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